シンポジウム開催が相次ぐ奄美群島ですが、奄美市立奄美博物館でもシンポジウムが開催されますので、ご案内させていただきます。
国立研究開発法人森林総合研究所を中心に、長崎大学環境科学部、琉球大学農学部、東京農工大学が連携して進められている
研究プロジェクト「奄美・琉球における森林地帯の絶滅危惧種・生物多様性保全に関する研究」(平成27~29年度)のシンポジウムが、
11月28日(月)夜に奄美市立奄美博物館で開催されます。
国立研究開発法人森林総合研究所ホームページ(11月14日掲載)
環境研究総合推進費シンポジウム2016@奄美博物館 「森といきもの、そして人 ~奄美の森と共に歩む道~」
シンポジウムポスター(表・裏)
環境研究総合推進費シンポジウム2016@奄美博物館 「森といきもの、そして人 ~奄美の森と共に歩む道~」ポスター
国立研究開発法人森林総合研究所は、森林と林業に係わる研究開発と各種事業を通じて、地球環境を支えている森林の保全活用を図り、
科学技術、行政施策、経済活動、国際協力等の発展に貢献することを目的とした国立の研究機関です。
これまでも、奄美大島・徳之島等の森林保全や森林に生息する希少野生動植物の調査研究等を継続的に実施してこられました。
奄美大島では、日本復帰以後、日本経済の高度経済成長期(昭和30年代から昭和60年代頃)に連動して大規模な森林伐採が行われてきました。
その後、日本経済が下降しはじめると、伐採面積が縮小傾向となり、環境省によるマングース防除事業等の自然保護活動が進められてきた結果、
希少野生動植物が回復しはじめ、世界自然遺産登録に向けた新たな取り組みも始まりました。
そうした自然環境の回復が図られる一方で、ノネコによる希少種の捕食被害や増加し続ける観光客等、森林をめぐる新たな問題が発生していることも明らかになってきました。
今回のシンポジウムは、奄美大島における森林利用と保全の歴史を分析から見えてくる今後の課題から始まり、
世界自然遺産で初めてとなる林業と共存していく地域として、森林とそこに生息する生き物を適切に保全していくためにはどうしたらよいのか、
また森林に生息している動物たちにどのような変化が発生しているのか、そうした変化を見逃さないで把握していくための最新調査方法の紹介等、
奄美大島の森林をめぐる今後と未来、現状と課題について、専門家の先生方による報告と討論が行われるものです。
シンポジウムに先立ち、地元から、龍北中学校、大島高等学校の生徒さんたちによる発表があります!
奄美大島の未来を担う若い世代が、奄美大島の自然について、どんなことを思い考えているのか耳を傾けてみたいですね。楽しみです。
国立公園登録、世界自然遺産登録に向けた取り組みが加速している現在、
ご関心が高まっていらっしゃる方も多いのではないかと思いますので、まさに時宜を得たイベントといえますね。
奄美大島の森林保全、世界自然遺産登録、希少野生動植物保護等、
それぞれの分野の最前線で活躍なされている専門家の先生方による最新のお話がうかがえるまたとない機会です。
奄美市立奄美博物館では、特設会場を用意して、みなさんのご来場をお待ちしているそうです。
秋の夜のひとときを奄美博物館で過ごしてみませんか。
当日のプログラム(平成28年11月28日(月)、奄美市立奄美博物館企画展示室(3階))
17:40 鹿児島県立大島高等学校
龍郷町立龍北中学校
18:30 杉村 乾(長崎大学環境科学部)奄美の森林利用の過去と未来
岩本千鶴(環境省奄美自然保護官事務所)国立公園・世界自然遺産が活かされる条件 どのようなサポートが必要か?
亘 悠哉(森林総合研究所野生動物研究領域)奄美の動物たちを取り巻く喜ばしい変化、それを見守り次世代につなぐ
20:00 総合討論
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期日:11月28日(月)
場所:奄美市立奄美博物館企画展示室(3階)
時間:17時30分~20時30分
主催:国立研究開発法人 森林総合研究所
共催:長崎大学環境科学部、琉球大学農学部、東京農工大学
後援:環境省那覇自然環境事務所、林野庁鹿児島森林管理署、奄美市
備考:入場無料、申し込み不要