「小笠原島真景圖」

国立公文書館「激動幕末-開国の衝撃-」
24.小笠原島総図の解説から
 小笠原回収団に絵師兼医師として参加した宮本元道(みやもとげんどう 1824-?)が現地で描いた図をまとめたもの。水野忠徳は回収団の人選に当たって漢方医と蘭方医各1名の随行を希望しましたが、蘭方医として選ばれたのが、美濃大垣藩士で安政6年(1859)から絵図調出役として蕃書調所に出仕していた宮本でした。宮本は、小笠原の自然や島民の生活の様子、野宿しながら島内の測量や調査に当たる水野忠徳以下一行の姿を彩色図に描いています。彼の絵は『小笠原島真景図』と呼ばれ、資料はその模写と忠われます。全2帖。

国立国会図書館デジタルコレクション
「小笠原島真景圖」1
「小笠原島真景圖」2
「小笠原島真景圖」3

鶴岡明美 2016「描かれた幕末の小笠原 : 「小笠原島真景図」をはじめとする諸本の成立試論」
『お茶の水女子大学人文科学研究』第12号、お茶の水女子大学、39~53頁